ファミリーコーチ PROJECT

応援してくださる先生

ファミリーコーチPROJECTでは、健康、五感教育、介護、お金のプログラムに関して、その道のスペシャリストの皆さんにサポートしていただいています。それぞれの分野で活躍する先生方の最先端の知識を、各プログラムにおいて最大限に活かしてご提供していきます。

道端 伸明 Nobuaki Michihata

東京大学大学院医学系研究科ヘルスサービスリサーチ講座
Department of Health Services Research, Graduate School of Medicine,The University of Tokyo
特任助教
Project Assistant Professor
専門:
小児科、思春期科
琉球大学卒、その後沖縄県立中部病院、国立成育医療研究センターにて臨床研修。
新生児から思春期まで幅広く一般小児科を診療します。日本ではあまり馴染みはありませんが思春期科に関心があります。思春期は子どもが大人になるための移行期で、身体的にも心理的にも劇的な変化が起こる時期です。人生でかけがえのない体験のできる輝かしい時期ですが、とても不安定な時期でもあります。不登校、うつのように、心理的な問題が、身体的、社会的にも問題を起こします。また、食行動の問題によって、過度にやせてしまい身体にも影響が出てくる摂食障害も問題になります。皆さんと一緒に健康教育、食育を考えていきたいと思います。

池間 尚子 Shoko Ikema

社会医療法人敬愛会ちばなクリニック小児科
専門:
小児科
1991年琉球大学大学院医学研究過程修了、その後琉球大学付属病院小児科、国立小児病院内分泌代謝科、敬愛会中頭病院小児科、国立成育医療センター総合診療部を経て、2007年より現職
約20年間小児科医として子どもたちの診療に当たってきました。その間、子どもの数の減少とともに、子どもたちが過ごす環境も時代とともに変わって来ました。子どもたちの食事、睡眠、遊びといった日常生活の質も大きく変化しています。好ましい変化もありますが、現在または将来の健康状態を損なう可能性のある好ましくない変化が多くみられます。これらの変化を踏まえて、小児科医として、子どもたちの現在と将来の心と身体の健康のために、「子どもたちによる、子どもたちのための、より良い生活習慣の獲得」を目標に、日常の中で最も身近な食事と運動の専門の方たちと協力して、「健やかな育ちと巣立ち」を支援させて頂きたいと考えています。

清水 一巳 Kazumi Shimizu

千葉敬愛短期大学講師
(体育学修士 健康運動指導士 レクリエーション・インストラクター)
専門:
スポーツ社会学、子どもスポーツの環境づくり
主著:
・『子どもへの現代的視点』北樹出版、共著(2006)
・『変わりゆく日本のスポーツ』世界思想社、共著(2008)
2000年福岡大学大学院修了、2006年九州大学大学院人間環境学府博士後期課程満期退学、純真短期大学、名古屋女子大学短期大学部を経て、2011年より現職
長年、子どもの体力低下が指摘され続けています。その大きな要因として身体活動をともなう運動やスポーツとの関わりが希薄なライフ・スタイルを挙げることができます。近年では、学校や地域での身近なスポーツクラブの設立や遊び場、スポーツ施設の整備などにより、10代(10歳~19歳)の半数は週に5回以上の運動をおこなっています。しかし、同時に過去1年間にまったく運動を行わなかったとする子どもは、14.4%(2009年)となっており、増加傾向にあります。このことは、運動・スポーツとの関わりを持つ子どもと、そうでない子どもの二極化が進んでいることを意味しています。そのなかでも、運動・スポーツと関わらない子ども(そのライフ・スタイル)の増加という点において、生活習慣病の予防という側面から大きな問題が提起されてきます。

このような子どもの生活環境は、塾や習い事などの増加により余暇の「時間」が制約されてきたことや身近な遊び場「空間」の減少、同年代の子ども「仲間」の減少の影響によるものとされています。このような社会環境の中では、身体活動の減少にともなう体力の低下はもとより、自らの身体の状態に気づきにくくなってきます。そのことで、日常生活の中でつまずいて転倒したり、転倒した時に身体を保護することができずに怪我を負うといった事故につながってきます。このようなことで、身体の外に対しての恐怖心ができ、さらに生活行動を狭めるといった悪循環にもつながってきます。私たちの身体の外には、生活環境があり、そこには親や近所の人、友達といった様々な人の身体があります。日常生活の中での身体活動が狭まるということは、自らの身体だけでなく、周りの世界や人との出会いを感じる身体感覚を狭めることでもあります。近年、子どものコミュニケーション能力の低下が指摘されますが、それはこの身体感覚の狭小化とも関連するのではないでしょうか。

そこで、私たちは、まずは日常生活のちょっとした時間を使い、身体に気づいていけるような生活や運動の方法について紹介し、身体の心地よさやのびやかさを感じてもらえるように子どもだけでなく、親子での活動、友達同士での活動をサポートしていくことを念頭に置いています。子ども自身が、自らの身体との出会い(気づき)を通し、身近な親子の間で、家族の間で、そして新しい友達との間で身体的な出会い(コミュニケーション)を深めることができるようにサポートしていきたいと思います。子ども自ら、さまざまな生活環境、自然の中での冒険(チャレンジ)に出かけていけるようになってもらいたいと願っております。