ファミリーコーチ PROJECT

健康

STEP4. 退院後の体制

2.家庭内の対立など

入院中は上手く健康が回復してみえても、退院後はまた悪化傾向になってしまうことはよくあります。この際に、家族が本人に注意をして家族関係が悪化してしまうことがあります。こういった点についても入院中に主治医とよく相談をしておくべきです。摂食障害の治療には役割分担が重要です。基本的には、病気の治療経過を把握し厳しい指導を行うのが主治医になるでしょう。また、主治医を様々な側面からサポートするのが、栄養士、心理士などの医療専門職となります。そして患者本人の悩みを共感して支えていくのが家族の重要な役割です。家族は最後まで本人の味方でいて下さい。本人が、退院前の約束を守っていない場合でも、治療者的立場から指導的な意見を言うのではなく、患者本人を心配しているというメッセージを優しく伝えてあげて下さい。

また、摂食障害という病気の特徴として家族内に強いストレスを生む事がよくあります。例えば、退院後もしっかりと食生活は続けるのですが、その不安の代償行為として家族(主に母親に対してが多い)に患者自身が食べる食事の倍量の食事を要求したりすることがあります。また、家族(兄弟姉妹に多い)にちょっかいや嫌がらせをしたりすることもあります。

患者の食生活を保つことは大切ですが、それを守るために親子関係が逆転(子供(患者)が食事を盾に親を自分の言いなりにする)したりすることは結果的には病気が長引いてしまうことになり、注意が必要です。